※この記事はSmallRigさんとからの協力を得て執筆しています。英語版記事がSmallRigさんのブログにございます。
Blackmagic Design Pocket cinema camera (以後BMPCC)はそのコンパクトな筐体によって堅牢性とバッテリー駆動時間を大きく犠牲にした。
特にマウントアダプタを使って大型レンズを使用した場合にマウント部にかかる負担は大きい。BMPCCはMFTマウントを採用しているが、本来大型で重いレンズの装着を想定していないこのMFTマウントという規格上、大型レンズを使用する場合はレンズサポートなどで負担を軽減する必要がある。
また、バッテリー駆動時間が少ない問題を解消するためには外部バッテリーへの接続が必要不可欠だ。他にもマイクや照明を取り付けるコールドシュー、外部モニターの取り付けやそれに伴うHDMIマイクロジャックの保護など。これらを解決するプロダクトがSmallRigにはある。
目次
1.SmallRig BMPCC Cage 2012
BMPCC Cage 2012は先日リニューアルされたばかりのBMPCC専用ケージだ。前モデルからHDMIケーブル部分のクランプ方法の改善のほか、カメラのツイストを防ぎ、より強固にBMPCCを保護する。もちろん多くのインターフェースを備える。
BMPCCを上下から固定する。必然的に上下から引っ張る形になるのでBMPCC保護のため、下側のネジは強めに締め、上のネジをあまり締めこまないことを強くお勧めする。
コールドシューが右肩部分にある。マイクをマウントするにはちょうどいい位置だ。
右側面。手前側がNATOレールになっており、1594などのNATOレールに接続するタイプのモニターマウントなどを接続することができる。ただし使用する際はセーフティーロックが無いので脱落に注意が必要だ
左側面はBMPCCの各種インターフェースにアクセスするために開放されている。HDMIジャック部分にあたる位置にネジが備えられており、このネジを前後から締めることでHDMIケーブルを確実にロックする。
実際に BMPCCを装着してみた。NATOハンドルを取り付けるためのNATOレール1409も上部に取り付けてある。
録画ボタン、再生制御ボタンへの干渉はもちろんない。手前部分も空いているので全く問題なく操作が可能である。
ボトム部分。こちらは一部アルカスイス互換となっており、アルカスイス対応の雲台にクイックシューなどを使用せずに取り付けることが可能である。
バッテリー蓋部分も干渉なく、スムーズなバッテリー・メディア交換行うことができる。
HDMIクランプ部分。従来のケージではHDMIケーブルクランプを取り付けた際にDCジャックやマイクジャックなどを塞いでしまっていた。この機構にすることによって他のインターフェースに干渉することなくHDMIケーブルを確実にクランプすることが可能になった。
次に、レンズサポートを取り付けるためのロッドを含めたボトムを構築する。使用するのはSmallRig 1687と1784、カーボンロッドの851だ。
2.SmallRig 15mm LWS System with Quick Release Clamp (Arca Swiss) 1687
1687はアルカスイスのクランプを備える15mm Light Weight System (LWS)だ。BMPCC cage 2012はアルカスイスになっているため、ケージに素早く取り付けることが可能である。
3/16インチのヘキサレンチで高さ調整を行う。
3.SmallRig Universal Lens Support with 15mm LWS Rod Clamp 1784
1784は15mmロッドに取り付けるレンズサポート。
LWSとは違いこちらは手でネジを締めレンズサポートの高さを調整可能。レンズ交換時も特別な工具を必要としないのは嬉しい。
レンズサポートとレンズが当たる部分にはこのようなゴムが装着されており、レンズを傷つけることなくしっかりサポートすることができる。
4.SmallRig 15mm Carbon Fiber Rod – 30cm 12 inch (2pcs) 851
851はカーボンファイバーを使用した 30cmの15mmロッド。アルミよりも軽量なシステムを構築できる。
冒頭に紹介したセットのリグには、1433 NATOハンドルを使用し、外部NP-Fバッテリープレートを取り付けている。
こうすることで重量のあるバッテリプレートを左右のバランスを崩すことなくシステムに組み込むことができる。
SmallRigの製品は総じて良く考えられて設計されており、剛性も高い。使用しているカメラをより快適に使用するためには私には欠かせないアイテムとなっている。