ぼくのかんがえたさいきょうのライブ配信システム【ATEM】

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さて、コロナウイルスが猛威を振るう中、映像業界ではライブ配信の需要が高くなっています。

Blackmagic DesignのATEM miniがメル〇リで2倍以上の価格で取引されてたり荒れ放題です。(転売ヤー〇ね)

私も多分に漏れず配信システムを構築しましたよ。

元々のシステム

これまでは価格高騰前に確保しておいたBlackmagicのATEM miniをベースに、

マルチビュー表示をするためにBlackmagic Multiview4 HDやら

Bidirectional SDI/HDMIやら

を使って、カメラからの映像をATEM miniに入れる前にBiDirectional SDI/HDMIでSDI信号を別に取り出してMultiView4 HDに入力。1つのモニタで4台分のカメラをモニタ出来るようにしていました。

※BiDirectional SDI/HDMIは本来、SDI->HDMI変換とHDMI->SDI変換を1台で行える機材ですが、入力信号が1つの場合はSDI/HDMI OUTそれぞれから入力信号が出力されるので使い方がグッと広がる素晴らしい機材だと思います。

ぼくのかんがえたさいきょうのライブ配信システム

で、このたび意を決してATEM Television Studio HDを導入したのです。

ところがどっこい、コレだけだと結構弱いんですよね。ATEM miniって以外とできる子だったんです。以下にATEM Television Studio HDよりATEM miniが優れている部分をピックアップしました。

ATEM Television Studio HD ATEM mini
オーディオ入力 XLRステレオ1系統 3.5mm ステレオ2系統
オーディオ処理 Gain/Pan/Volume Gain/Pan/Volume/EQ/Dynamics
PC入力 不可 WebCamとして認識

ここで気になるのがやはりオーディオ周り。3.5mmとはいえ2系統でEQ/Dynamicsまで付いているのは強い。ATEM Television Studio HDにはDelayも無いのでちょっと残念です。。

そんなわけで、ここ(オーディオ)周りを強化したいところでした。

幸い3UのSmartViewDuo2を仕込んだ4Uラックには空きがあります。

ラックを埋めたくなる症候群発症

私が買ったSoundHouse謹製Classic Proの樹脂製ラックケース(4U奥行30cm)は前後に機材をマウントできます。SmartViewは薄い機材なので反対側にいろいろと刺せるんですね。

ここにラックマウントのデジミキを入れたらオーディオ周りをばっちりにできるんじゃないかと。ということで以下2機種をマウント。

TASCAM Celesonic US-20×20

Behringer DEQ2496

US-20×20はマイクプリが8系統あるアナログ10ch,デジタル10chの、20in20outのオーディオインターフェースなんですが、スタンドアロンでデジタルミキサーとしても動作します。各チャンネルにEQ/COMPがついて、AUXバスも4系統。AUXバスにはリバーブFXも掛けられる結構すごいヤツ。コントロールはPCから専用ソフトを使って行います。(iOS版が欲しかった)

Behringer DEQ2496はその名の通り、24bit 96kHz処理のプロセッサ。GEQやダイナミクス、300msecまでのディレイを備えています。オーディオマニアが結構使っているらしい。

US-20×20にはマスターにEQやコンプが無く、ディレイも無いのでそのままATEMに入れてしまうと絵と音が合わなくなってしまいます。(音が早く出てしまう)なのでディレイを入れる装置は必要不可欠。調べたんですがコレかdbxのDriverack PA2あたりかな。dbxはiOSのアプリでコントロール出来たり魅力的なんですが、もともとスピーカーのクロスオーバー(高音・中音・低音用のスピーカーにそれぞれ音を振り分ける装置)で、その部分がバイパスできるか不安だったのでやめておきました。

音回りはこれでいい感じ。

さらにフジヤエービックさんで500円で仕入れたカナレの1Uビデオパッチ盤で、SDIのルーティングを外から弄れるようにして、前面にはSmartView DUO2とラックマウントしたTelevision Studio HD。

ATEM Television Studio HDは操作しづらい

ATEM Television Studio HDはボタン等あるものの、ラックマウントしたりするとボタンを押しづらい。トップパネルにあるATEM miniと比べて操作性の悪さが出てしまいます。

そこで好きなUSB MIDIコントローラをATEMのコントローラに変換するデバイスを自作しました。


USB MIDI HOST機能でNovationのLaunch Pad mini mk3を認識して有線LANでATEMを制御します。

LaunchPad miniは8×8のRGBパッドで、8入力のATEM Television Studio HDとも親和性が高いのもポイント。

 

システム図

で、システム図をまとめるとこんな感じになりました。

そうそう。ATEM Television Studio HDは別途SDIのキャプチャが必要なので、UltraStudio miniRecorderを使います。

Macbookpro 15はThunderbolt3ですがこれはThunderbold2なのでApple謹製の高いアダプタが必要です。

アダプタとThunderboltケーブルだけでそれなりに値段しちゃいますね!怖い!

でもまぁさいつよのシステムが出来たのでよしとします。25日にでびゅー。

“ぼくのかんがえたさいきょうのライブ配信システム【ATEM】” への4件の返信

  1. 森本

    ブログ更新待っていました。
    ライブ配信ネタはタイムリーですね。
    ATEMの価格が上がっている理由がわかり合点しました。
    なぜ、定価より高いんだろうと思っていました。

    私はちょっと出かけては撮影して、取り込み編集をする日々を過ごしております。
    これからも更新を楽しみにしています。

    返信
    1. サカイアキヒロ 投稿作成者

      ありがとうございます。コロナで中々ブログネタも無くなってきますね。。
      ライブ配信は本当に最近需要が高く、方々から配信のお話を頂いてます。コロナが落ち着いてどれぐらいこの需要が減るかはわかりませんが一つの柱にしていきたいなとも思っております。
      駄記事ですが今後ともよろしくお願いいたします

      返信
  2. 山口

    最近ATEMを触りはじめ,LaunchpadXを持っているので,
    LaunchpadをATEMのコントローラ化したいと思い
    色々調べてこの記事にたどり着きました.
    ATEMのSDKやLaunchpadのプログラマーマニュアルを見てみましたが,はてなだらけだったのでUSB MIDI HOSTのマイコン(?)の仕組みを知りたいです.コードを見せていただくことは可能でしょうか?

    返信

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