BMPCC4Kを買う前に覚悟しておくべき7つのこと

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BMPCC4KがNAB2018で発表されて数日、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

  • 既に予約した人
  • 買うと決めた人
  • 悩んでる人
  • 自分には関係ないかな。と思った人

といろんな人が居るかと思いますが、「自分には関係ないかな。と思った人」が実は一番「買いました」とかいう人だったりしますね。経験上。

そんな私は一番上の「既に予約した人」に入っております。

さて、そんなわけで色々情報も整理されてきて特に「既に予約した人」達が落ち着きを取り戻し始めておりまして、この辺でBMPCC4Kを。いや、Blackmagic Design製品を買う前に覚悟しておいた方がいい事についてお話ししようと思います。

 

意外とデカイぞ。気を付けろ

前回の記事で「そこまで大きくない」とか言ってましたけど、言っても前のモデルからは結構大きいですよ。こちらのページではカメラの大きさ比較がわかりやすくできます。(外部リンク)ありがたや。

現行BMPCCと比べると半端ない多きさです。

特に横幅は結構ネックでして。RONIN-Mみたいな大き目のスタビライザーもカメラの幅制限が160mmなので、178mmのこのカメラはスペックオーバーになります。実際に載せてみないとどうかはわかりませんがちょっと怪しいですね。そのほかの小型ジンバルも乗らそうなものが多い印象。

(追記)DJI RONIN-Mのカメラを乗せる部分、モータにつながっているパイプ間の長さは約170mmでした。取り付けるレンズなどによりBMPCC4Kがパイプより後ろに下がれば取り付けは可能かもしれませんが、そのためには大きいレンズを使用するかカウンターウエイトを設置する。など色々条件が限られることが予想されます。また、左右バランスも合わないとカメラのどちらかがアームに干渉してバランスが取れない。という状況も考えられます。所感としてはRONIN-Mに載せるのはかなり厳しいでしょう。

オートフォーカスはないものと思え

BMDのカメラユーザならばもうご存知だと思いますが、初めての人なら「AF付いてるんでしょ?ダメなの?」って感じだと思います。

そう。例えるのならばCanon EOS 6Dの動画撮影時のAFを酷くした感じ。そんな感じです。

AFボタンを押すとセンター固定で合焦が始まります。が、いったんまず大きくボケます。徐々に徐々に、時間を掛けながら行ったり来たりしながら合っていく感じ。それが現行BMDカメラのAFです。

普段、「瞳AFが至高」とか「デュアルピクセルAF神」とかを崇拝している方が使うと

AFゴミじゃんねぇ。。

とガッカリしかねないので注意してください。

バッテリーは切れる

先日VOOKのこちらの記事でバッテリーライフについての回答がありました。

バッテリーはどのくらい持ちますか?

1時間ほど持ちます。半信半疑の気持ちはわかります。

とのこと。現行BMPCCもバッテリーは約1時間なのですが、あらゆる方面で

「バッテリーが持たない」

とフルボッコにされていたのはBMDカメラユーザーであれば記憶に新しいかと思います。

というわけで今回もバッテリーライフを期待してはいけない。ということですね。

ちなみに私が使ってるURSA miniの消費電力は60W。トイレの白熱灯と同じぐらいです。

高くて重い95WhのVマウントバッテリが僅か1時間半で切れます。流石にキレそうになります。こちらも。

でもそれが事実です。複数個LP-E6を持ち、さらに外部電源を持ちやっと一日回せるカメラ。それがBMPCC4Kです。

メディアは高い

さて、BMPCCにはさまざまなメディアを使用できます。

  • CFast2.0
  • SDカード(UHS-II)
  • 外付けSSD (USB3.1Gen, (type-C経由)

と。皆さん持ってますか?私はCFast2.0の256GBを2枚、1TBと512GBのSandisk 3D UltraのSSDを持ってます。

お気づきかと思いますが、メディア代で10万円超えてますね。はい。それが普通にある世界です。むしろ安い方です。

採用しているKomputerbayというブランドのCFast2.0メディアはかなりお安く、通常のLexarとかだとまぁもっと高いんですよね。

SDカードもUHS-II対応。となると途端にお値段が上がりますね。

 

いや、256GBとか1TBとか大きすぎだしwww

128GBあれば十分っしょwwwww

と思ったあなた、残念。BMDのカメラにはH.264などという有難いコーデックは存在しません。

ProResかRAW。どちらかを選べ

という鬼畜なカメラ。それがBMDのカメラです。

ではここで製品ページから各コーデックのデータレートを見てみましょう。

他のメーカーのカメラで一般的な “Mbps” 表記も追加しました。

30fps bitrate 256GBでの収録時間
4096×2160 Cinema DNG RAW 270MB/s 2160Mbps  約16分
4096×2160 Cinema DNG RAW 3:1 128MB/s 1024Mbps 約33分
4096×2160 Cinema DNG RAW 4:1 96MB/s 768Mbps 約44分
3840×2160 ProRes422 HQ 110MB/s 880Mbps 約38分
3840×2160 ProRes422 73.6MB/s 588.8Mbps 約58分
3840×2160 ProRes422 LT 51MB/s 408Mbps 約83分
3840×2160 ProRes422 Proxy 22.4MB/s 179.2Mbps 約190分
1920×1080 ProRes422 HQ 27.5MB/s 220Mbps 約155分
1920×1080 ProRes422 18.4MB/s 147Mbps 約232分
1920×1080 ProRes422 LT 12.75MB/s 102Mbps 約335分
1920×1080 ProRes422 Proxy 5.6MB/s 44.8Mbps 約762分

というわけですよ。4Kでまともに使うなら256GBのカードでも1時間回せないのですよ。

メディア代、下手するとカメラの価格超えますよ。ご注意くださいね。

高速・大容量ストレージを用意しろ

メディア代がめっちゃかかる。という話をしましたが、当然バックアップや編集に使うストレージも高速で大容量なものが要求されます。

HDDを4台使ってRAIDを組んでUSB3.1gen(10Gbps)で転送。がエントリー。な世界

安いRAIDケースとHDD4台で軽く見積もって5~6万円。といったところでしょうか。(ただしUSB3.0=5Gbps) これで12TBの高速ストレージが作れます。

これを編集用のワークスペースとして利用しつつ、編集が済んだプロジェクトやらを別に保存しておくHDDが他にもたくさん必要になりますね。

高いスペックの編集マシンが要求される

4K RAWを扱うのであれば高いスペックの編集マシンが要求されます。

筆者が現在使っているのはMacbook pro 15inch (2017モデル)の高い方ですが、ぶっちゃけ全く歯が立ちません。

こちらの記事が大変参考になりますが、高ビットレートの映像編集を快適に行うのであれば最低GPUをGeForce1080クラスにしてCPUもCore-i7の強いやつ、メモリも32~64GB必要。という世界ですね。

私はDAIVの30万ぐらいの編集マシンを導入する予定です。

これは写真機じゃない

現行のBMPCCが発売されて、その価格・フォルムから写真機として間違われることが良くありました。初心者にオススメなミラーレスカメラ。みたいに紹介されたり。。

今回スチルボタンも追加されているようですが、あくまで動画機、それもめちゃくちゃクセのあるカメラ。ということを分かってください。(多分ここ見てる人は大丈夫。そう信じてます)

ですので

800万画素のカメラなんて!

とか

電子シャッターしかないとかナメてんの!?

みたいな筋違いなクレームを出す悲しい人にならないように。そしてもし間違えてこのカメラを買ってしまったら、優しく中古市場にリリースしてあげてください。

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“BMPCC4Kを買う前に覚悟しておくべき7つのこと” への14件の返信

  1. ピンバック: 4K60pカメラまとめ(随時更新)

  2. ピンバック: BMPCC 4Kのワクワクする3つのこと | Sakai Filmworks

  3. 匿名

    こんにちは。編集マシンのスペックだいじょうぶですか?
    わたしは、キャッシュ用に1T、970evo,
    ssdは、500gで6台、3Tにしました。

    返信
    1. サカイアキヒロ 投稿作成者

      編集マシンはCore-i7 8700K GTX1080 32GB RAMぐらいのやつを入れる予定です。ストレージは検討中…

      返信
  4. 西野

    こんばんはありがとうございます。
    ただいま小生ソニーのα 73を使っているんですが、カメラメーカーはやはり統一したくただ動画用としてGH5sを購入検討しておりましたが.やはり7ⅲも売却してカメラメーカーもパナソニックに統一しようかと思ってます。そこら辺含めると編集機能はダヴィンチディゾルブのノイズリダクションに任せてGH5を買うべきでしょうか-それともエスを買うべきでしょうか?
    よろしくお願いします

    返信
    1. サカイアキヒロ 投稿作成者

      GH5もGH5sも持ってないのでよくわかりませんがこの辺の10bitファイルってDavinci Resolve対応してましたっけ?Sonyのα7シリーズのフルサイズセンサからマイクロフォーサーズセンサになるのでマウントやら使い勝手はかなり変わると思いますので、ノイズ以外もよく考えて検討されるといいと思います

      返信
  5. ぽんた

    ライフル銃でも20発くらい打つだけでリロードが必要なので、
    カメラも約15分しか撮影できないのも当然と言えば当然。

    逆に1時間以上撮れるカメラとか玩具に思えて信頼性に欠ける。

    って価値観になってます、BM社に洗脳されて久しいです。

    返信
  6. 510

    なんどか楽しく拝見させていただいております。
    先日256GBのKomputerbay Cfastを購入、また本日10T 33000円なHDDを導入しましたw
    LP-E6は5本、正直これでも不安になるところですが、発売日を楽しくまっています。
    あとはレンズですが… マイクロフォーサーズレンズを持っていないので何を買おうか思案中です。

    返信
    1. サカイアキヒロ 投稿作成者

      ストレージ先行投資おめでとうございます!w

      マイクロフォーサーズの多くのレンズはフォーカスが電子制御で割とMFが多い動画では使いづらいので、私的にはマウントアダプタを使ってEFレンズなりを使うのがいいかなと思っています。もともとポケットと言えど小さいカメラじゃないのでレンズが多少重くなってもそこは仕方ないところと割り切りですかね。。ただMFTマウント自体が不安なのであまりに大きなレンズを付けるときはレンズサポートがあった方がいいかとは思います。

      返信
      1. 510

        コメントありがとうございます。
        レンズですが、とりあえず手元にあるOMレンズにアダプタをつけて使ってみようと思っています。
        ただ2倍になってしまいますので、広角域が欲しいところです。
        そこらへんはちょっと頑張ってシネマレンズも使ってみたいですね

        返信
  7. ひで

    撮った素材を加工したりするのが楽しそうなので、この4Kビデオカメラが気になってます。
    どんな撮れ具合なんでしょうか?普段はiMac (Retina 5K, 27-inch, 2017)の4.2ギガCorei7、メモリー64、Radeon pro 580 を使っています。これに付属のダヴィンチを入れて使うと、通常再生が遅くなったり、エフェクトを数個かけた途端にコマ送り再生になってしまうなど、作業ストレスを感じるでしょうか?どうしてもMacでやりたいんですよね〜。

    返信
    1. サカイアキヒロ 投稿作成者

      私はそれよりもスペックの低いMacbook Pro 15インチ(2017 core-7 16GB Radeon pro 560)を使っておりますが、お使いのスペックであれば(きちんとキャッシュを設定して、最適化メディアをFHDぐらいに解像度を落として使えば)そこまでコマ送り再生にはならいかと思います。
      あとはストレージですかね。SSDならまだしもHDDだとファイルの読み出し速度が遅くてそこがボトルネックになるかもしれません。
      エフェクトはDavinciのノイズ除去なんかの重いやつだとキャッシュ使わないと再生はコケるかと思います。

      URSA mini 4.6KではありますがBMDのサイトからRAWデータがダウンロードできますので、こちらをダウンロードして弄ってみてどれだけ今の環境で使えるか見てみると良いかと思います。
      https://www.blackmagicdesign.com/jp/products/blackmagicursaminipro#raw-download

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