町田のフォトスタジオBijin代表篠原エージ氏の記事盗用問題を考える

Pocket

ここ数日、Twitterを騒がしていたプロカメラマンによる記事盗作事件。思うところがありましたのでまとめてみました。

※今回、複数人の方のツイート内容を引用させていただいております。問題ございましたら削除いたしますのでご連絡お願い致します。

事件概要

町田に実在する(と思われる)写真スタジオ「Bijin」代表の「篠原エージ」なる人物が、他のプロカメラマンのブログ・写真・ITmedia等のメディアサイトからの記事を丸ごと盗用していたことが発覚し炎上

経緯

「登山と写真で仕事をしている人。」というブログをやっている方が発したこの記事

同業のプロカメラマンに写真と記事を盗まれた。本気で怒っています

これに反応してカメラマン&WEBライターのつるたまさんも自分の記事の盗作を発見

町田フォトスタジオBijin代表篠原エージ氏への無断掲載抗議について

これらは篠原エージなる人物がアメブロで作っていたブログで、現在アカウントごと削除されていますが、上記の記事にてどちらも魚拓をとられてますので証拠として確認できます。一語一句変えずにコピペ。さらにモデルが写った写真、サムネイル画像までも盗用。

さらに、Twitterでたれぞうさん(@mohnishi)が篠原エージなる人物のTwitterアカウントで、他人の別スタジオで撮った写真を使って自身の宣伝をしているとの告発

ここまですべて2016/10/5のうちに発覚しています。すごいスピードで発覚

謝罪文掲載

対するPhotoStudio Bijinはブログの全削除、Twitter用アカウント,@emshinoと@PsBijinを削除、サイトに謝罪文を掲載。(2016/10/6)

著作権違反に関するお詫び

正直なところ、「これが謝罪文??」っていう印象しか残らない謝罪文でしたが、まぁ削除したしあとは当人たちで損害賠償なりで解決かなぁ。。なんて思っていました。

しかし、それだけでは終わらなかった

ところが、出張カメラマンさん(@trinityphoto1)がTwitter上でオフィシャルHPにも盗作がある。と指摘


と、いうわけでオフィシャルHP(studiobijin.com)内を色々と調べてみることにしました。

出るわ出るわ。。怖くなるぐらいの盗作オンパレード

 


(※魚拓)

(※魚拓

多分まだまだあります。

盗作の見つけ方

最近は検索機能が優れてますからね。ちょっと「専門的だなぁ」とか「いいこと言ってるなぁ」って感じた文をそのままGoogle検索すれば同じこと書いてあるサイトが簡単にヒットします。

画像に関しては画像を右クリックして画像のURLをコピーし、Google画像検索を開いてカメラアイコンをクリック、画像のURLを張り付けて検索すれば他でつかわれている似た写真を簡単にピックアップしてくれます。

TwitterにおいてはTwigatenというサービスがあり、アカウントを指定すれば類似画像を投稿している他のアカウントと並べて表示してくれます。

ご覧の通り、盗作や無断転載なんてその気になれば速攻でバレます。「バレないから大丈夫」なんて考えてはいけない。

私が感じた「篠原エージ」の特にダメだった点

もうね、人の写真や記事を丸ごとパクって自分のものと偽るとかね。最低な行為ですよ。擁護しようもない。そんな最低な行為をさらに上回る最低な行為があったので物申させていただきます。

1.写真盗用でクレジットを消した

こちらの「わんちゃん撮影会」(2016年2月11日、クリックで魚拓へ)の記事。かわいい犬の写真が4枚ほど並べられています。多分このサイトを訪れた人は当然、このフォトスタジオが撮ったものだと思うでしょうね。

はい。全部盗作です。

で、一番上のダックスフントが飛んでいる写真。コチラは「飛行犬撮影所伊豆支部」というサイトのトップページでつかわれています。

こちら、しっかりと「飛行犬撮影所」のロゴが入っており、クレジットが明記されているわけです。

で、該当の盗作記事を見てみましょう。

現在飛行犬撮影所伊豆支部さんで使用されている画像よりも若干わんちゃんの余白が大きめですが、本来ロゴがあるべきところに一部不自然なパターンの繰り返しが確認できます。また、その下の方。芝がクッキリしているところとボケているところの境界線が不自然になっています

芝なんてものは自然物ですので同じパターンであるはずがありませんし、こんな一部分だけ不自然なピントの変わり方をするレンズなんてものもありません。

ようするに「フォトショのスタンプツールで周りの芝の画像をコピーしてクレジットを消した」ということになります。

余白が左右と上に広いですが、左右にも不自然なパターンの繰り返しが見られますので恐らくこちらも同じ手法で引き延ばされたのではないかと思われます。

つい、うっかり、使ってしまった。という言い訳はよく聞きますが、このように「クレジットを悪意を持って消して、自分の写真のように扱う」という行為は本当に卑劣です。言い逃れの余地は全くありません。

この人は自分のWebで自分の作品として偽るために他の人が撮った写真を加工したのです。

言うなれば、盗んだものに書いてあった持ち主の名前を消して自分の名前を上書きする行為です。

こちら、飛行犬さんはすでに認識しており然るべき対応をとられるべく動いているそうです。迅速な解決を願います。

2.商標権の侵害?

ラブグラフ。テレビやWebでも取り上げられて今大注目の「カップルフォト撮影サービス」です。

このフォトスタジオのニュース記事(クリックで魚拓)を見ていて、思わず開いた口がふさがらなくなってしまいました。

ハッキリと「ラブグラフ」という言葉を使って営業されております。スゴイです。逆にスゴイです。

説明文は本家サイトからコピペして多少改変してますね。「以外と」じゃなくて「意外と」ですしね。コピペで改変した結果誤字ってダサい。。

さて、カップルフォト撮影サービスは多々あれど、「ラブグラフ」という言葉を使って営業するのに何の問題があるのか??ということですが

Lovegraph, ラブグラフ、LOVEGRAPH全て商標がとられています。

商標の出願内容について、詳しくは「特許情報プラットフォーム J-Platpat」をご覧ください。

つまり、LovegraphはCanon, Nikonなどの「ブランド」と同じなわけです。

このフォトスタジオはLovegraphではないのに[ラブグラフ]を騙って営業をしていることになります。

言うなれば、「叙々苑」全く関係ない焼き肉屋が「叙々苑」の看板を掲げて営業しているようなものですかね。

これは著作権とはまた別な話になってくるかと思います。所謂「商標法違反」です

通常、ヴィトンなどのハイブランド品のニセモノ販売で適用されることが多いこの犯罪。最近では脱獄したiPhoneを販売していた男が逮捕されていました。

この事件や商標について詳しい説明が弁護士ドットコムNewsさんの記事にありましたのでリンクを貼っておきます。

「脱獄」iPhone販売で初摘発、なぜ商標法違反?弁護士「特異な事例ではない」

というわけで、これも明らかな商標権の侵害だと考えます。

著作権法違反はTPPで色々ありますが現状「親告罪」ですので、被害者が訴えない限り逮捕などはできません。ところが商標法違反は「非親告罪」と言って誰かが訴えなくても逮捕・起訴が可能な犯罪です。

刑罰も1000万円以下の罰金または10年以下の懲役。となかなか厳しいらしいですね。

これは本人としては「盗作活動の一環」として何気なくやってしまったのかもしれませんが、大きな代償となりそうな予感がします。

まとめ

このSNSが普及してそこらじゅうで炎上事件が発生している昨今、「自分だけはバレない」とか、「ちょっとだけなら」とかそういう考えは通用しません。

これをやったらアウト。という線引きを世の中と合わせておかないと誰しもが炎上対象となり得ます。

Twitterでもよく「パクツイ」と呼ばれる人気ツイートの盗用を見かけますがやっているのはこのカメラマンがやっていたことと何ら変わりありません。

幸い、現在(ちょっと寂しいですが)このブログや私のTwitterなどからの無断盗用・転載はありませんが、万が一見つけた場合は断固戦う決意でいますし、これと同じ思いの人が数多くいらっしゃいます。

今一度、著作権とは何か。人のモノを自分のものと偽ることの罪の大きさを皆さん一度考えてもらいたいものです。

 

“町田のフォトスタジオBijin代表篠原エージ氏の記事盗用問題を考える” への5件の返信

  1. 匿名

    一番の被害者はこちらの方だと思います。盗用件数も5件超えていました。
    匿名でお知らせしておきました。これなど完全、まるっと盗用されています。
    転載元: https://www.facebook.com/artroomtanakaphoto/posts/488852181305283:0

    盗用記事(魚拓)
    http://archive.is/HEq15

    返信
  2. コルト

    事の経緯がまとまっていて興味深い記事でした。

    私はコマーシャル畑のフォトグラファーなので盗用とはあまり縁がないのですが
    この素人のような盗作さんも
    「カメラマン」を名乗れてしまうと言うのは良い時代になったというか舐められたものだと言うべきが困りますね。

    返信
    1. Pulsejack Film 投稿作成者

      クライアントを騙して同業者を侮辱する、最終的には本人すら損をする誰一人として得をしない行為だとなぜ気づけなかったのでしょうか。。

      返信
  3. ちかPhoto

    よくもまぁ、こんなにも…。
    本当に人として疑われますね。
    この方を信頼して発注かけてくださっていたクライアントさんが可哀想です。

    返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。